歯周病の主要な病原体である、ジンジバリス菌は、ジンジバインというタンパク質を分解する酵素を分泌します。ジンジバインという酵素は、アルツハイマー病の発症に関わることも明らかになっています。
そのジンジバインが、傷ついた血管の修復を妨げる仕組みがわかってきました。このことから、歯周病菌によって、血管の修復が妨げられ、血管壁のバリアが弱くなる。
血管内皮細胞の創傷治癒が遅くなることは、歯周病では、歯周ポケットの出血が持続することになり、そのせいでさらにジンジバリス菌が増殖し、歯周病が悪化するという、負のスパイラルに落ちていきます。
また、ジンジバリス菌が壊れた血管から体内に侵入することで、アルツハイマー病や心血管疾患などの、全身疾患を悪化させる可能性もあります。
皆さん、しっかり定期検診を受けましょう。